「売れる商品をつくりたい」
「もっとたくさん売る方法考えないとなぁ」
そう思い、日夜頭を悩ませるケースは多いかと思います。
ものが溢れる現代社会。
新しい商品を作りだし、今までにないサービスを考える。
それだけでも大変なのに、
・大ヒット商品
・本当に必要とされるサービス
を作るというのは、口で言うほど簡単ではないわけで、もちろんあなたもその事実はご存知だと思います。
「物はいいはずなのに、どうして売れないのだろう?」
という壁に直面したことも多々あるのかもしれません。
「いい商品・サービスが思いつかない」
「商品が売れない」
そんな悩みを解消する、とっておきの手法を今日はご紹介したいと思います。
この手法を実践している実践した事例としては、
・10年で売上高42億円になった「Soup Stock Tokyo」
・Web会員登録数が1年で5倍になった「大和ハウス工業」
・問合せ数が40%アップした「エステのTBC」
という驚異的な成功を収めています。
「大企業だからできる方法なんでしょう?」
と思われたかもしれませんが、そんなことはありません。
誰でもすぐに始められ、効果を実感できる方法です。規模は関係ありません。
ご紹介するとっておきの手法とは、ずばり、【ペルソナ】です。
一体どんな手法なのか?
目次
【ペルソナ】とは?
あなたが売れるものを生み出すため、その商品をたくさん売るために、非常な効果的な手法が【ペルソナ】を設定すること。
製品やサービスはユーザーあってのものですから、お客さんが抱える問題を解決するために存在するのが大前提です。
ペルソナとは、あなたが商品やサービスを売る明確な顧客人物像のこと。
つまり、あなたの製品を買い、悩みを解決したい人は誰なのか?
実際の利用者を具体的に想像して、その「像」を作り上げていくのです。
「たくさんの人に売りたいから、大衆ウケしそうな内容がいい。」
そう考えてしまいがちですが、全員に受け入れられようとすると必ず失敗してしまいます。
例えば、
・男性専門の美容室
・女性専門の美容室
・どっちも大丈夫な美容室
があるとします。
私が男性なら男性、女性なら女性の美容室に行きますが、いずれにしても「どっちも大丈夫」な美容室に行くことはなかなかありません。
(美容室で出会いを求めている方ならあるかもしれませんね)
このように、ターゲットを絞らずに全ての人に選ばれようとすることが、誰からも選ばれないという悲惨な結果を招いてしまうのです。
一つ勘違いしないでほしいのが、ペルソナでターゲットを絞ることは、対象外の人を足蹴にするわけではなく、想定したターゲットを確実に捉えるために行うということです。
そのために、まずはピンポイントな核となる人物像を決めて、その上で
「その人に好かれる=売れる商品」
を考えていくというわけです。
【ペルソナ】の設定手順とは?
ペルソナの重要性がわかったところで、次に具体的な「ペルソナの設定手順」を説明します。
「ターゲット像を決めるなんて、それぐらい説明がなくてもできますよ。」
と思われるかもしれません。
しかし、ペルソナを決めるには重要な手順があります。
・売りたいものと売れるもの
・売りたい相手と売れる相手
これらはいつも同じではありません。
手順を誤り、むやみにペルソナを決めても設定ずれが起きてしまう危険性があります。
それでは、1つ1つのステップを順を追って見ていきましょう。
1:情報集め
仮に、あなたが売る/企画する商品を「石鹸」にしたとします。
まず初めにすることは、石鹸ユーザーに関する情報収集です。
・アンケート / インタビュー
・アクセス解析 / データ分析
・一般公開の調査データ
などを利用しながら、石鹸ユーザーの
・プロフィール
・仕事や会社での役割や課題
・行動パターン
・情報源
等の関連情報を集めていきます。
この時、「どういう行動をするか」ではなく「どうしてそういう行動をするか?」という、理由・動機に着目することが大切です。
この情報収集を怠ると、思い込みや先入観だけでペルソナを設定してしまい、リアリティにかける人物像が出来上がる可能性があるので要注意。
2:集めた情報を仕分ける
集めたデータは、思考・考え方・生活スタイル等、色々な項目に分類していきます。
例えば同じ「20代女性」で分類しても、
・バイトが忙しい女子大生
・少し疲れ気味の社会人OL
・家事と育児に精を出す主婦
のように様々なステータスの人がいて、それぞれの状態に応じて回答傾向や特性も変わってくるはず。
「あなたの商品を利用する動機はなにか?」に重点を置きながら見ていくと、狙うべきターゲットが浮かび上がってきます。
たとえば、
・バイトが忙しい女子大生は、お風呂の時間を短縮してくれる石鹸がほしい
・少し疲れ気味の社会人OLは、つるつるお肌にしてくれる石鹸がほしい
・家事と育児に精を出す主婦は、赤ちゃんの肌にも合うやさしい石鹸がほしい
など、ターゲットによって求めていることが変わります。
3:データをまとめて具体像を完成させる
ターゲットが定まったら、そこに詳細な人物情報や特性をプラスして、あなたの「石鹸」を買ってくれるお客さんをよりリアルに描いていきます。
特性として挙げられる項目は、
・年齢(○歳~X歳)
・性別(男/女)
・家族構成(未/既婚、子供の有無)
・性格(キャラクター、タイプ)
・仕事(役職、分野)
・住所(エリア、都会/田舎)
・趣味(こだわり、興味関心)
のような基本情報は勿論のこと、
・一日の過ごし方(ライフスタイル)
・口ぐせ
・仕事の課題やチャレンジ
・人生の目標や夢
というもっと踏み入った設定に加え、
・あなたの商品を購入する理由
・メディアとの接し方(情報を得る方法)
と、ここまで詳細に設定できれば完璧なペルソナが完成です。
ペルソナが決まれば、「ペルソナ=お客さん=ユーザー目線」で考えられます。
商品名やパッケージを考える際にも、イメージや見た目に騙されてブレることなく、ペルソナに合った適切な選択ができるのです。
【ペルソナ】を使って大成功!その実例とは?
冒頭でも紹介したように、このペルソナを設定することで驚異的な成功を収めている企業は数多くあります。
そして、このペルソナ手法の成功者として今最も注目されているのが、クラフトビール会社の「ヤッホーブルーイング」。
現在の日本のビール市場は縮小傾向にあり、なかでも大手5社が市場の99%を占めているため、大手以外は残りのたった1%を奪い合っている現状。
99%の大きな市場を狙って、
“価格を安くしてなんとか売り上げを伸ばそう”
“残りの1%の市場を独占して1番になろう”
と挑み続ける他社を横目に、ヤッホーブルーイングは敢えて「ビールを飲まない層」をターゲットにして、そこの市場を独占してしまおうという戦略に出ました。
その戦略が見事にヒットし、ヤッホーブルーイングは大手5社に次ぐ全ビール企業中第6位に大躍進。
そのキーポイントになったのが、徹底的なペルソナでした。
2012年に発売された「水曜日のネコ」というビールがあります。
1週間に8000ケースも売上げる、この超大ヒット商品においては、
「世の中に影響力がある、30歳前後のオピニオンリーダーの女性」
をターゲットとし、彼女たちが「仕事終わりにオフタイムでリセットするビール」というコンセプトで商品化。
そのペルソナ設定が、
・30歳前後の女性
・責任ある仕事をこなすOL
・休日は朝からヨガ
・住まいは東横線、日比谷線沿い
・駅は中目黒、自由ヶ丘
・独身又は既婚で子供がいない
・お酒や美味しいもの好き
・ファッションや持ち物の拘りが強い
・帰宅してお酒を飲んで素になる
・雑誌はOggi, Ginger, Crea
と、ここまで具体化する徹底ぶり。
パッケージに至っても、万人受けするデザインはあえて外して、2~3割から熱く支持されるものを採用することで、ターゲットから確実に選ばれる商品になったようです。
ヤッホーブルーイングの井出社長は、読売オンラインの取材に対し、
「ネーミング、味、デザイン、プロモーション。全部含めて、振り切るくらいコアターゲットに絞り込んで、初めてヒットすると思いますよ。
逆に多くのビールファンに飲んでもらうように大きいマーケットを意識してやると、まる~い、なんの特徴もない、誰でもすぐにまねできるような製品になるんです。」
と明かしています。
ヤッホーブルーイングは海外市場にもうってでており、今後もますます業績を伸ばしていく企業になると思います。
徹底的にターゲットを絞りながら。
100%売れるペルソナ術のまとめ
「いい商品・サービスが思いつかない」
「商品が売れない」
そんなあなたの悩みを解決できる【ペルソナ】。
どうしてペルソナを設定する意味があるのか?
どういう手順で設定するのか?
実際にどんな成功例があるのか?
ある程度はご理解いただけたかと思います。
そして最も大切なことは、この学びを実際に行動に移し実践することです。
今、企業だけでなく、お店づくりにおいてもペルソナは使われています。
そして、次々と集客・業績アップを実現させています。
実践しなければ、あなたは一生売れる商品を生み出せず、たとえ物がよくても売って成果を出すこともなく、今抱えている問題に悩まされ続けることになります。
【ペルソナ】を効果的に取り入れ、是非、売れる商品・サービスの開発にお役立てください。