3年ぶりに師匠から突然電話がかかってきて、
ホテルのラウンジで会うことになりました。

彼女は以前よりも大人っぽくなっていましたが、
やはり凛としたオーラをまとっていました。

「なんか久しぶりね、この感覚。」
「うん、最高のタイミングだったよ」
「ところで、あなたは何を問題だと思い込んでいるの?」
「いや、思っているんじゃなくて問題なんだよ。」
「またー、忘れたの?
どんな時でも状況は問題じゃない。
あなたの在り方に問題があるだけよ。」
「う・・・」
「感謝忘れてるでしょ?」
「う・・・
確かに最近は不平不満ばっかりだったよ。」
「感謝とワクワクするエネルギーが現実を
楽しい世界にするんだからもっと楽しみなさいよ。」
「は、はい!」
「前も聞いたけど、こいけんが本当に求めているものは
お金を稼ぎたいんじゃなくて、
自分が得た感動を分かち合いたいんでしょ?」
「あ・・・忘れてた。」
「なんのためにやるのか?の想いベースで動かないと
うまくいく訳もないし、続ける意味無いでしょ。
ただお金がほしいなら、営業やれば毎月100万円いくでしょ?」
「う・・・確かに。」
「聞くけど、あなたが今までに仕掛けたサプライズで
相手が一番喜んで、自分も嬉しかったものってどんなものだった?」
「うーん、うー・・
あっ、一つ下の男の後輩が結婚をした時、
会社のメンバーでサプライズで結婚式をしてあげたことかな」
「サプライズで結婚式?奥さんはそれでよかったの?」
「うん、奥さんが2度めの結婚で子供がいて
式が挙げられなかったんだ。
で、二人に内緒で山奥のレストランでこっそり準備をして、
仕掛け人にあちこち連れ回してもらった後に、
レストランでみんながこっそり待っていて
そのまま式を挙げてもらったんだよ。
その時の夫婦の涙だらけの顔とこっちも感動したコトは
今でも忘れられないな」
「なるほどそれは感動するわね。
じゃあそれをビジネスにするとしたら
どんなプランが考えられる?」
「えっ?サプライズで結婚式を?ビジネスに??
でも、2人に内緒にするなら・・
あ、旦那さんだけは協力者にしたら・・・
うーん、そんなサービスがあったら最高だなぁ・・」
「じゃあさらに聞くけど、それをビジネスにしたとして
関わりそうな人たちが困っていることは?」
「例えばプランナーさんは給料が少なくて不満が多いなぁ・・
会場は、、?レストランならいいけど、式場は空いてる日が多い
ことはマイナスなんじゃないかな??ウェディングカメラマン
も・・土日以外は何してるんだ?
あっ・・・そっか、
困っていることを解決するのがビジネスだった!!」
「じゃあ、まったくお金をかけずに集客をするとしたら、
だれと組めばうまくいくと思う?」
「あっ・・!コラボか!!
プランナーさんや、知人に声をかけるだけで式を挙げていない
夫婦は何人もいそうだな・・」
「大切なのはどんな時も、自分一人でやろうとしないこと。
あなたは人とつながれる言葉が話せる。志や至誠を持って動けば
動かない人は一人もいないって教えたわよね?」
「う、うん。今は会おうと思えば誰にだって連絡が取れる時代。
自分の気持ち次第で、できないことはない世の中だった!」
「どうしたら、コラボ相手の不足やスキマを埋めてあげられるか?よ。
それができれば、関わる人みんなが幸せになるビジネスができるわ」
「うん!ありがとう!早速動きまくるよ!!!」

それから2週間、一生でこれほど働いたことがある?
っていうくらいあちこちにオファーを出しました。

130人のフリーのウエディングプランナーさんと、
200ヶ所以上の会場と安くドレスをレンタルできる会社、
カメラマンやデザイナーにオファーを出してまくりました。

そして、その結果は・・・

ありえないくらいの
「まったく相手にされない」だったんです。

もう、なんど心が折れそうになったか分かりません。

いいアイデアなのに、みんな、なぜ分かってくれない?
というイラ立ちがありました。

でも、ふと昔彼女から言われ続けていた、
「あきらめる場所(回数)を決めるのは自分でしかない」
っていうマインドを思い出してオファーを続けたんです。

何より、これが形になった時のことを考え続けて
ワクワクを思い出して行動を続けました。

それでも、なかなか協力してくれる人が現れない・・

ただ少しでも話を聞いてくれた人に
感謝の気持を伝えることは忘れませんでした。

頭のなかで、このビジネスが始まってたくさんのお客さんが笑顔になったり、
社員たちが笑顔でやりがいを持って働いている状態をイメージしまくりました。

そして、オファーをかけ始めてから5日目。

ついにプランナーさんの中から
「おもしろそうだから協力したい」という人が現れたんです。

フリーで仕事をしている人で、
とにかく行列ができる有名なプランナーさんでした。
その人から、提携できそうな会場のリストもいただき、
なぜだかどんどん協力者が増え始めました。

そして、さっそく3件ほど結婚式の案件をもらうことができました。

さらに提携の会場が30会場、カメラマン3人、
集客をしてくれるウエディングプランナーさん20人。

プランナーさんのクチコミ効果もあり、
2ヶ月足らずで34件のサプライズウエディングへの申し込みが。

彼女との再会から2ヶ月のできごとです。
彼女と会話をした時間はたった1時間です。

そこから先、ビジネスが拡大するのはあっという間でした。

結婚式の参列者にもチラシを渡し、
集客の手伝いをしてくれるプランナーもどんどん増えて。

もちろん、実際の現場では失敗がたくさんあったけど、
自分のワクワクをビジネスにしてみんなに喜んでもらうことが
楽しかったんです。

それからわたしはこの経験を活かして、
ワクワクすることをビジネスに取り入れ、
コンサルをしてきました。

そんなある日、個人的にコンサルをしていた男の子から
電話がかかってきました。

彼は25歳で妻子持ちなのもかかわらず、
勤めていた会社がつぶれることになってしまい、
突然リストラを言い渡されました。

どうしても起業塾に入りたい!と言われたんですが、
距離的な問題があり、入塾をお断りして
個人コンサルを受けていただいていました。

普段は、メールやSkypeでのやりとりだったので、
めずらしいなと思いながら電話にでると、

とても興奮した声で、突然

「よ、400万を超えたんです!!」

「え?落ち着いて、いったい何が?笑」

「売上ですよ!こいけんさんのアドバイス通りにやったら、
とんでもないことになりました!!!
元手も、人脈もゼロだったのに、
いつの間にか人を雇えるレベルになったんです!」

「え?すごいじゃん、それ」

「ほんとーーーに、おかげさまです!!!!」

さて、彼は一体何をしたんでしょうか?

その具体的なやり取りをご覧ください、
このやり取りの中にも、ゼロからビジネスをたちあげる
秘訣や、自由になるための方法がちりばめられています。

楽しく生きている人が使っている秘密のルールをみる
  • 第1章