- キーワード:DM, セールスレター, リピーター, リピーターを増やすには
突然ですが、質問です。
お客さんがあなたの商品やサービスを、1回しか利用しない確率をご存じですか?
実は、70%もいるんです。
今、リピーターが重要視され、そのためのノウハウも多く出回っています。
それにも関わらず、なぜ、お客さんはリピーターになってくれないのか?
この記事では、「リピーターが増えない理由」、そして「リピーターを増やすためのホオウ法」を、ある法則を使ってご紹介します。
この法則を身につけることで、お店のリピーターは必ず増え、売上アップつながりますので、まずばこの続きをご覧ください。
なぜ、お客さんはリピーターにならないのか!?
お客さんがリピーターにならない理由は何でしょうか?
接客の態度が悪かった
価格が高かった
料理がおいしくなかった
他にいい店を見つけた
色々と理由は思い当たります。
ですが、実は、リピーターが増えないのは、もっとシンプルな理由の場合が多いです。
その理由とは、「あなたのこと(ビジネス)を忘れてしまった」
想像してみてください。
あなたが「今晩飲みたい」と思ったとき、どんなお店に行きますか?
・
・
・
おそらく、真っ先に思い出すお店があると思います。忘れてしまったお店が候補に挙がることはありません。
あなたのビジネスも同様で、リピーターが増えないのは、お客さんが忘れてしまい、思い出せないだけの場合が多いです。
今は情報が氾濫しています。新しいが情報が次々に増えていき、よほどのインパクトがなければ、あっという間に忘れられてしまう時代です。
つまり、リピーターを増やすには、お客さんが思い出しやすくするための「工夫」が必要。
その工夫について、これからご紹介します。
思い出してもらうための「3の法則」
「思い出しやすい」お店やサービスにするには、あるタイミングで、もう一度利用してもらうことが重要です。
価格にもよりますが、人は一定期間内に再びサービスを利用することで、リピーターになる確率がグンッと高くなります。
たとえば、3,000円の居酒屋や、5,000円程度の美容室なら、3ヶ月以内にもう1回利用してもらえれば、記憶に残りやすく、その4割以上がリピーターになると言われています。
では、どうすればお客さんが3ヶ月以内にもう1回利用するのか?
そこで活躍するのが、今回のメインである「3の法則」
人の記憶は、3の数字に関連して忘れていくと言われています。3の数字とは3つのタイミングのことで、「3日後」「3週間後」「3ヶ月後」です。
「3の法則」とは、この記憶の仕組みを活用し、3つのタイミングで、3回のメッセージ、もしくはDMを送り、お客さんにお店のことを思い出してもらうというもの。
送るタイミングと内容は、
・ 3日以内のサンキューメール
・ 3週間後のセカンドメール
・ 3ヶ月後のラブメール
1つずつ順に説明してきます。
1通目 3日以内のサンキューメール
「サンキューメール」とはその名の通り、お客さんに感謝の気持ちを伝えるものです。
人は3日以上前のことは思い出しづらくなります。
飲食などは顕著で、「4日前に何食べた?」と聞かれても、すぐに思い出せる人はあまりいないもの。
そこで、お客さんが忘れないように、3日以内に「サンキューメール」もしくは、「サンキューDM」を送ります。
ただし、感謝の気持ちを伝えるだけでは十分ではありません。リピーターを増やすには、2つのことを伝えることがポイントです。
1つは商品、サービスの「こだわり」や「うんちく」。もう1つは、「あなたの熱い想い」を伝えます。
1. 「こだわり」「うんちく」
「サンキューメール」は、口コミを生みます。
そして、より高確率で口コミを生むには、お客さんが「◯◯だから美味しかった」と伝えやすくする仕掛けが必要です。
その仕掛けとして、他のお客さんに伝えて欲しい、商品やサービスの特徴をお客さんに伝えます。
たとえば、
「ビールを美味しく飲める温度にこだわり、毎回最高に美味しいビールが飲める居酒屋」
「◯◯ラーメンは、スープに命をかけており、通常では3時間しか煮込まないところを、毎朝5時から7時間煮込んでいる」
といったように、お客さんが他のお客さんに話しやすい「こだわり」を伝えることで、口コミが広まりやすくなります。
2. 「あなたの熱い想い」
感情と記憶には、深い結び付きがあると言われています。
「あなたの熱い想い」を伝えることで、サンキューメールを読むお客さんに感情を生み出します。
お客さんは、商品やお店に感情移入することは、めったにありません。
しかし、「人の想い」には感情移入するんです。
・ どんな想いが商品に込められているか
・ どんな想いでそのお店が作られたのか
・ これまでにどんな苦労があったのか
・ お店を通じてお客さんに伝えたいこと
このようなことが書いてあると、お客様に「感情」が生まれます。
これから紹介するのは、サンキューメールを使って1年で売上を2倍にした小料理屋のお手紙。
このたびは「◯◯」をご利用いただき
誠にありがとうございます。女将の奈緒子です。
当店は25年前に店を構え
長い間地元の人だけではなく遠方からの
お客様にもご利用いただいています。長年かけて築いてきたこだわりは
今も変わっていません。魚や野菜は特に毎朝最高のものを
築地から仕入れています。これができるのも8年間築地で仕入れの仕事に
携わり、商品を見抜く目を徹底的に磨いた
料理長のなせる技でございます。ネタの次にこだわっているのはやっぱりお米。
お米は山形の中でもブランドのつや姫、
しかも「特A地区」と呼ばれるその年で
一番出来の良い美味しいお米を使っています。来店されたお客様から
「がんばっているねえ」
「おいしかったよ」と言っていただけるのが
私たちにとっての一番の財産です。この、大切なお客様に当店でゆっくりと
最高の時間を過ごしていただき、その瞬間が
心に残るとっておきの思い出としていただきたい、それが私たちのココロからの願いなのです。
お時間あるときには、また楽味にお越しください。喜んでいただけたアジのお寿司を用意しておきます。
そして、どうぞゆっくりしていってくださいね。追伸ー
何かのお祝いの際にご利用の時は一声おかけください。より一層の腕を振るい、記念にふさわしいお料理を
用意させていただきます。◯◯ 女将 奈緒子
いかがですか?
「魚や野菜は特に毎朝最高のものを、築地から仕入れています。」
「お米は山形の中でもブランドのつや姫、しかも「特A地区」と呼ばれるその年で、一番出来の良い美味しいお米を使っています。」
という2文から伝わる、素材へのこだわり。
「大切なお客様に当店でゆっくりと最高の時間を過ごしていただき、その瞬間が、心に残るとっておきの思い出としていただきたい」
から伝わる、女将さんの熱い想い。
また、行きたくなりますよね。
実際、この小料理屋は、この手紙をお客様に送り始めてから過去最高の売上を出し、売上は現在も伸びています。
それは、お客様にお店やサービスを思い出してもらうことが出来たからに他なりません。
このようにサンキューメールにて「こだわり」や「熱い想い」を伝えると、お客さんに思い出してもらいやすくなり、リピーターになってもらう可能性が高まります。
2通目 3週間後のセカンドメール
人の記憶は21日で取り出しづらいところへ行きます。
その前に思い出してもらうのが、3週間後に送るセカンドメールです。
ここで伝えるのは、「他者からの賞賛」です。
具体的には、以下のものがあります。
1. 同業他社の声
2. 賞
3. お客さんの声
1. 同業他社からの声
「同業他社からの声?」と思うかもしれませんが、あなたが居酒屋をしているのであれば、「飲食業」を営む企業が同業他社です。
「ミシュラン3つ星の料理人がオススメする居酒屋」
そんな居酒屋、行ってみたくなりませんか?
同業他社とは、その道の専門家。
専門家の声があると、圧倒的な信頼を得ることができます。
2.賞
「そんな大した賞なんて持ってないよ……」
という場合も安心してください。
たとえば、あるビールが売れる理由の1つに、「モンドセレクション金賞受賞」というものがあります。
実は、「モンドセレクション」の内容は「その食品が安全かどうか」の部分にフォーカスしている、品評基準のことで、「味」の項目はその一部。
しかし私たちは「モンドセレクション金賞受賞」と書いているのを見て、勝手に美味しいと思い込んでしまう。
ですので、どんなに小さくても、賞があれば、伝えることが大切です。
「あの……。小さな賞すら持ってないんです……」
という場合は、
賞を自分で作ってしまうという手があります。
アメリカのあるハンバーガー屋さんは、自らのハンバーガーに箔をつけるため、「北米ハンバーガー鑑定協会」というものを作り、自社のハンバーガー屋を優勝させました。
そして、「最優秀ハンバーガー賞受賞の店<ファドラッカーズ>がご当地に近日オープンいたします!」と広告で宣伝した結果、ハンバーガーは飛ぶように売れ、各地のチェーン展開に成功を果たしました。
3.お客さんの声
セカンドメールで伝えるのに、一番集めやすいのはこの「お客さんの声」です。
「お客さんの声」は質よりも量を重視してください。
人は、多数に人気があるものに惹かれる傾向がある生き物です。心理学ではこれを「ハンドワゴン効果」と呼びます。
「みんな使っているから安心」
数を集めるとこういった心理が働きます。
3通目 3ヶ月後に送るラブメール
このラブメールは、セカンドメールまでの間にアクションのなかったお客さんに送ります。
伝える内容は、値引きや割引。
値引きは、集客において、最後の最後の手段です。
価値を変えずに価格だけで勝負すると、お客さんが離れるリスクが高まります。
それでも値引きを提示するのは、「3ヶ月以内に再度利用してくれたリピーターの固定率は4割を超える」と言われているからです。
重要なのは、中途半端な値引きはしないこと。
人は商品が通常の30%以上やすくなっているのを見て初めて、「お得だ!!」「買わなきゃ損だ!!」と感じます。
それ以下の値引きだとあまり意味がありません。労力、経費の無駄遣いになることも。
また、具体的な金額を示すことも重要です。
たとえば、平均単価が3,000円の居酒屋ならば、「会計から30%引き!」よりも、「3,000円のコースが1,000円引きで2,000円に!」と表現するほうが、お客さんはイメージがしやすくなります。
これを文章だけでなく、チケットにして同封することで、お客さんがまた来店するきっかけを作ります。ポイントは、1,000円の割引チケットではなく、「1,000円の金券」にすること。
無料で1,000円の飲み食いができるのを逃す人は少ないですし、1,000円しか使わずに済ます人は、そうはいません。
お客さんがリピーターになれば、何度も足を運んでくれるため、簡単に元をとることもできます。
最後に、もし3通目のラブメールを送ってもアクションがない場合は、【集客力アップの秘訣!1度失った顧客を呼び戻す3つの方法】の方法でお客さんを呼び戻す施策を進めましょう。
まとめ
以上が、リピーターを増やすために、お客さんにあなたの商品やサービスを思い出してもらう「3の法則」の内容です。
おさらいすると、
・ お客さんがリピーターにならないのは、忘れてしまっているから
・ リピーターを増やすには、「3の法則」で思い出す仕組みを作る
・ サンキューメールは「うんちく」「こだわり」「熱い想い」を
・ セカンドメールは「他人からの賞賛」
・ ラブメールは「値引き、割引」
・ 3ヶ月以内に再度利用してくれたリピーターの固定率は4割以上
「3の法則」は、1回だけメール(もしくはDM)の原稿を作ってしまえば、しばらくはコピーするだけで簡単に送ることが出来ます。
まずは、気持ちの熱い「今」、サンキューメールを書いてみてはいかがでしょうか。