もはや使ったことがない人は存在しない。
そう言っても過言ではない動画サイトの王様、YouTube。
作業中に音楽を聴いたり、好きなアーティストのビデオを見たり、旅行中に撮った映像を残したり、世界中のおもしろ動画を探したり。
あらゆる場面で何かと使われ、そして現代の私たちの生活に急速に溶け込んだ、画期的なサービスです。
YouTubeのすごいところは、なんといっても「動画が無料で見放題なところ」。ですが、単に無料なサービスをボランティア精神豊富な誰かがマネジメントしているわけではありません。
ちゃんとビジネスとして
「お金を生む」マーケット
として、賢い仕組みが組まれています。
そのYouTubeのビジネスモデルとは一体何なのか?これから解明していきます。
目次
収益の主軸でもある「広告収入」
YouTubeの主な収益ポイントは「広告収入」です。
動画を見ようと再生ボタンをクリックすると、数秒CMが自動的に流れますよね?うざったいなと感じたこともあると思いますが、あのCMこそが収益源です。
広告主はお金を払いCMを流すことで視聴者への広告効果が得られ、結果、集客や商品の売上アップにつなげている、という仕組みです。
2014年にはなんと、毎分300時間に匹敵するコンテンツがアップロードされたんだとか。仮に1つのビデオが5分だとすると、300時間=18000分、18000分÷5分=3600コンテンツ。
その3600コンテンツ全てで広告が再生されたとすると、かなりの宣伝回数・宣伝効果が期待できます。
「より多くの人に知ってもらいたい。」
「世界中にCMを届けたい。」
そう願う広告主の希望を簡単に叶えてくれるのが、YouTube広告です。
TVCMを流すには最低でも数百万円は必要になりますが、YouTube広告を流すことは、数十円からでもできますから、企業じゃなく、1個人でも動画広告をだせる時代になったわけです。
広告とは別の収入源
とは言うものの、広告収入には限りがありますし、莫大な動画を管理するコストを補うには他の収入源が必要不可欠。
そこでYouTube視聴者に
有料サービスを提供すること
で、さらなる収入拡大を図っています。
広告収入のために組み込まれたCMが自動で流れてうっとうしい…。という視聴者向けの有料サービスが「You Tube Music Key(現YouTubeMusic)」。
これは月額9.99ドルを払えば、広告を表示することなくコンテンツを視聴できるというもの。1ヶ月1000円ちょっと払うだけで、動画や音楽を再生するたびに感じていた広告へのイライラを解消できるなら安いものです。
その1年後には、「YouTube Red」がスタート。
広告が一切表示されないのに加え、
・ダウンロードしてオフライン視聴が可能
・バックグラウンド音楽として再生可能
・YouTube Music (旧You Tube Music Key)が無料
・Google Play Musicが無料
というメリットがあります。
今後、特別番組が視聴できるサービスも、YouTube Redにプラスする予定とのことです。これからどんな有料サービスが出てくるのか要注目です。
そして、ここからが重要なポイントになります。
YouTubeの必須パートナー「ユーチューバー」の存在
YouTube上に自分で製作したオリジナル動画を公開する、通称「ユーチューバー」。
このユーチューバーはYouTubeにとって大きな存在です。
「YouTubeパートナープログラム」
というものを利用して動画を公開すると、動画に広告が掲載されるようになり、それがユーチューバーの利益になるという仕組みです。
一回再生される度に0.05円の利益。とても少額ではありますが、もし400万人に一度視聴されただけでも
4,000,000 x 0.05円 = 200,000円。
塵も積もれば山となります。
この仕組みを利用して副収入を得ている人も多くいますし、動画が多く投稿されればされるほど、YouTube側もサイトが潤い、嬉しいわけです。
YouTubeのユーザーを増やす=収益増=ユーチューバーを増やす
広告収入や有料サービスを増やすには、実際に収益を生んでくれる人、つまりユーザーの獲得が必須です。
素敵な音楽や面白い動画をあげるだけではユーザーは増えません。
物を作れば勝手に売れる、なんてことが有り得ないのと同じで、アクションなしに効果を得ることは不可能です。
では、YouTubeはどうやってユーザーを増やしてきたのか?
ここでキーとなるのが、ユーチューバーの存在。
面白い動画が増えれば、視聴者は増えます。そのためには、動画を増やしてくれるユーチューバーを増やすこと。
そこで、まずは閲覧数の多いユーチューバー数名と、「YouTubeパートナープログラム」を開始。
最初は商業コンテンツをもつユーチューバーのみを対象に広告を提供していきました。さらに、TVCMでユーチューバーの存在を有名にしていきます。
ユーチューバーは基本一般の人で、芸能人ではありません。つまり、ユーザーにとっては身近な存在です。
その身近な存在がTVCMにでることで、
「自分もそうなりたい」
「頑張れば自分でも有名になれるのかもしれない」
と一種の「成功像」が見えるようになり、面白い動画を真似て投稿するようになる。
その結果、、、
YouTubeの投稿動画数UP
↓
閲覧者数UP
↓
ユーチューバー数UP
↓
ユーザー数が更にUP
という効果的なサイクルを創りだしたのです。
例えば、ヒューマンビートボックスのHIKAKIN(ヒカキン)は、2006年から動画を掲載し始めて、今ではユーチューバーとしての年収が、なんと1億円以上。
カリスマ的存在になっています。
初めは男性のユーチューバーばかりでしたが、最近では木下ゆうか、バイリンガールのように、女性ユーチューバーたちも活躍するようになり、更に注目を集めています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、誰もが知る、YouTubeのビジネスモデルについて、分析してみました。
今まで音楽や動画を楽しんでいた一視聴者としての視点から、ビジネスとしての仕組み、つまりビジネスモデルを分析すると、新たな収入源へのヒントが見えてきます。
あなたのビジネスや生活に役立てられるヒントがあれば、ぜひ参考にしてみてください。
ビジネスモデルをもっと見たい!
企業のビジネスモデルを知ることで、経営やマネージメントに仕組みをそのまま役立てることができます!
ぜひ、様々な企業のビジネスモデルを理解し、ビジネスをよりよいものにしてみてはいかがでしょうか。