「アソビをビジネスに」
そんな今までにないビジネスモデルを作り上げた会社があります。
それが、アソビュー株式会社。
そのアソビュー株式会社が運営するサイトが、「アソビュー」という全国の遊びが集まる予約サイトです。
アソビューとは、2012年8月に始まったサービスで、この4年で急成長しています。
具体的には、レジャーや体験、遊びなどの予約ができる日本最大級の予約サイトで、カヌーやシュノーケリング、犬ぞり、バンジージャンプなどのアウトドアだけでなく、ろくろ体験や陶芸などのもの作り体験まで、様々なレジャー・体験を予約できます。
その掲載数はなんと、15,000以上。インドアからアウトドアまで、日本全国の様々な遊びが集まっています。4,000社以上の業者と提携しており、年間売上はウン十億円と言われています。
なぜ、アソビの予約サイトでここまでのビジネスモデルにすることができたのか?
今日はその秘密に迫ります。
予約サイトが売上ウン十億なワケ
(画像出典:asoview!(アソビュー)|レジャー・遊び・体験の予約サイト)
レジャー系予約サイトでなぜ、こんなにも売り上げがあるのか?
それはアソビューの「目のつけ処」にありました。
どこかに遊びに行こう!とネット検索して、たとえばシュノーケリングや体験工房など、せっかく楽しそうな体験を見つけても、予約は基本的に電話のみなのが一般的です。しかも平日しか対応していないので電話もしづらい状況。
つまり、ホテルや飛行機と違い、「遊び」をネット予約するという仕組みができていませんでした。
これは、遊びを扱う業者さんが10~20人の少人数で運営していることや、ITリテラシーに長けていない、そこまで手が回らないなど、様々な要因によります。
この問題を解決したのが、アソビュー。
24時間予約を可能にし、空き状況も確認できるなど、業者さんと提携することでお客さんがもっと気軽にアソビを利用できる仕組みを作りました。
これまで遊びを求めているのに結ばれなかった人を引き寄せ、予約のとりこぼしをなくしたのです。
20%の手数料を払う。でも魅力的。
では、アソビューは実際にどこで売り上げを増やしているのか?
具体的には、お客さんが遊びを予約または購入すると、その売上の10~20%が手数料としてアソビューに入ります。
ここで注目すべき点が、仮に20%の払ったとしても、業者さんにとってはアソビューと提携する十分なメリットがあることです。
24時間予約対応してもらえるため、自分たちは実際に遊びに来てくれた目の前お客さんに専念することができます。
そうなればサービスの質も高くなる。
アソビューのサイトには、お客さんが口コミを残せる仕組みを作っているため、口コミが増えるほど集客につながります。
業者さんたちは自分たちが最も得意とする「遊びの提供」に専念し、苦手な部分はアソビューでまかなう。
その結果、遊びの質も高まり、口コミが生まれ、集客につながる。
業者さんたちが自分で広告宣伝をかけて予約システムを構築するより、ずっと効率的に集客できるのです。
それを考えれば、10~20%の手数料でも十分に価値があり、業者にとってもアソビューにとってもメリットがあります。
アソビューは解決しきれていない問題を把握し、その解決方法を提供することでwin-winの関係を生み出しました。
・・・なんとも勉強になります。目の付け所がずば抜けていますね。
そして、アソビューはさらにのびていく
アソビュー株式会社の本当にすごいところは、そこで立ち止まらないところです。その先を見ています。
「とっておきのわくわくをもっと身近にすべての人に」
を掲げ、予約代行にとどまらず、今後は観光振興や地方創生にも乗り出すそうです。
アソビューサイトで蓄積したノウハウを活かして、
“地域の魅力を伝える”
というコンサルティングにもつながるわけです。
やはり、本当にのびていく会社というのは、既存の枠にとどまらずどんどん初志から広げているのですね。
まとめ
アソビューは、お客さんと業者さんを結びつけることで、
「もっと簡単に遊びを予約したい」
「お客さんをとりこぼさない仕組みがほしい」
という2つのニーズを満たしました。
また、既存の範囲にとどまらず、枠を広げ続けています。
・自社の力で結びつけられる、満たされていないニーズがないか
・これまでの枠を広げられないか
本当に参考になるポイントですね。
「インターネットという手段を使って、3000万人が利用する規模になれば、ディズニーランドの来場者数と同じ。日本を1つの大きなテーマパークにできる。豊かな自由時間を過ごす機会を最大化し、もっと楽しくしたい」
これこそがアソビューのミッションだと、アソビューの山野社長は語っています。
ちなみに、山野社長は若いIT社長で、はじめは業者の方たちに相手にされなかったそうです。
でもそこで諦めず、業者さんとまずはお酒を飲んで少しずつ信頼を得ていったのだとか。
そういった地道な努力があってこそですね。
参考にしていただければ幸いです。