商品が売れない。それはUSPが原因かもね。
今回は、マーケティングにおいて、最高級に重要な「USP」について説明します。
「USP」を上手く活用できると、売上を一気に伸ばすことができます。
それではいってみましょう。
目次
マーケティングのUSPとは何か?
あなたの商品・サービスが、圧倒的に発展するにはどうすればいいでしょうか。
マーケティングにはいくつもの「フレームワーク」が存在します。
「PDCAサイクル」「3C分析」「4P分析」などなど、マーケティングを勉強している人なら、必ず1つは聞いたことあるでしょう。
例えば、他の商品やサービスとの差別化を作るために用いる、「ポジショニング戦略」のフレームワーク利用しても、競合他社不在のポジションを見つけるのは至難の業です。
※ポジショニング戦略については、こちらの記事「ポジショニング戦略がビジネスを生まれ変わらせる」にて詳しく説明しています。
ターゲット市場でライバルがいる中で、どうやって差別化していくのか。競争相手より一歩上に行く、独自のベネフィットを見込み客に提供する必要があります。
見込み客が求めていることで、他社とは違うあなた独自の価値。重要なのは、他社には無い「あなた独自の価値」を見込み客に知ってもらうこと。
これが『USP(ユニーク・セリング・プロポジション)』です。
「USP」は、1940年代初めに数々の歴史に残る広告キャンペーンを成功させた、ロッサー・リーブスという人が提唱したマーケティング理論です。
U:ユニーク・・・・・・・独特
S:セリング・・・・・・・売り込む手段
P:プロポジション・・・・提案
「USP」を簡単に言うと『独自のウリ』ということになります。
「USP」を見込み客に提供することできれば、ライバル企業との競争から一歩抜け出すことができます。
USPの3つの定義
ロッサー・リーブスは、USPを以下の3つに定義しています。
1.広告は、消費者に向けて提案するものでなければならない。(消費者目線)
2.その提案は競合が提案していないものか、それとも提案しようとしても出来ないことでなければならない。(独自性)
3.その提案は、パワフルであり、多くの消費者を自社製品のほうへ引きよせるものでなければならない。(他社にはない強烈なベネフィット)
USPを活用する
強烈なUSPは、企業のキャッチコピーやキャッチフレーズにもなります。さらに、マーケティングや広告など、様々な販売促進活動に活用できます。
主にあげられる活用場所は、以下のような場所です。
<USPの活用場所>
・自社HP
・広告
・チラシ・パンフレット
・トーク
・印刷物
・名刺
・自社の経営理念や行動指針
《事例》爆発的に売上を増加させた企業のUSP
成功した企業や現在うまくいっている企業は、必ず強力なUSPを持っています。
秀逸なUSP事例をいくつか紹介します。
<USPの事例>
◇ドミノピザ
『熱々でおいしいピザをお宅まで30分以内にお届けします。間に合わなければ代金はいただきません。』
ドミノピザはこのUSPのおかげで、世界50ヶ国で8000店舗を展開、売上は6000億円を超えています。
◇M&M’Sチョコレート
『お口でとけて口でとけない』
M&M’sチョコを取り扱っている会社マースは、世界65ヶ国で営業して現在売上が2兆円を超えています。
◇ダイソン
『吸引力が変わらない、ただひとつの掃除機』
◇QBハウス
『ヘアカット1000円 所要時間10分』
◇セブンイレブン
『開いててよかった!セブンイレブンいい気分』
◇フェデックス
『絶対に、何としてでも一晩で届けたい時に』
USPが生み出す3つの成果
USPはビジネスのコアになるものです。
では、USPを明確にすることでどんな良いことがあるのでしょうか?
1.セールスが不要になる
はっきりと理解しやすく、インパクトと説得力のある表現を、できるだけ少ない文字数にすることができれば、それを求めている見込み客にとって、これほど分かりやすいことはありません。
「口でとけて手でとけない」
チョコは好きだけど、手が汚れるのは嫌だな~と思う人は昔からいたはずです。しかし、“チョコレートとはこういうものだ”という暗黙の認識があったはずです。だから疑問に思わなかった。
この言葉が世に出た時、今までチョコで手が汚れることが苦痛だった人は、このUSPがズバッと刺さったはずです。
USPを意識し、1つの訴求ポイントを一言のキャッチコピーで伝えたことで、商品の魅力が伝わり、商品を買う理由ができた。だからセールスをしなくてもモノは売れるようになります。。
ユーザーの心理に沿った、秀逸なUSPはセールスを不要にするのです。
また、マネージメントで有名なピーター・ドラッカーは、マーケティングに関して、以下のように言いました。
マーケティングの理想はセールス(販売)を不要にすることだ
USPが『究極のマーケティング』だと言われる所以が、ここにあります。
「この商品のUSPは○○です。」と、消費者が商品のウリを一瞬で理解のは、USPの大きな特徴です。
逆に言うと、一瞬で理解できないUSPは、商品のウリがまだ明確でなく、絞り込みが足りないということになります。
USPはよりわかりやすく、シンプルにしましょう。
2.リピートされる
わかりやすく、インパクトに残る強烈な表現は記憶に残ります。
「お腹すいたね。ピザ食べたいね~」
「30分で自宅に届けてくれるところがあるよ。」
「そりゃ、早い!頼もう!」
この人たちはピザを求めていました。しかも、既にお腹はすいていて、少しでも早く食べたいという“早さ”も求めていました。
さて、この人たちは、この後どうしたでしょうか・・・
・・・
・・・
・・・
ピザ+早い……30分以内……ドミノピザ!
強烈なUSPは覚えてもらいやすいです。
覚えているということは、その機会がある度に候補に挙がります。ネットで調べるでもなく、店頭でセールスされることなく、自動的に頭に浮かぶのです。
この“脳内検索”で常に上位にいるという点が、USPの醍醐味です。
「忘れたくても忘れられない!」そんなUSPを発見できると、唯一無二の商品になるでしょう。
3.口コミされる
独自性のあるUSPは人々の心を動かします。他者にない強みは注目されます。
目立つものは人に言いふらしたくなるものです。
「お値段以上、ニトリ」
音楽の影響もあるかもしれませんが、「安くて質の良いものが売っているところは?」と聞かれる度に、このフレーズが頭に浮かび、「“お値段以上、ニトリ”はどう?」と答えている自分がいます。
USP+音楽というのも強烈ですね!笑
〔USPが生み出す3つの成果〕
1.セールスが不要になる
2.リピートされる
3.口コミされる
独自性のあるUSPの作り方
では、どうやったらあなた独自のウリを見つけることができるのでしょうか?
効果的なUSPを作るための4つのステップを紹介します。
<USPを作る4ステップ>
1.対象者
まずは誰のための商品・サービスなのかを明確にします。
2.ベネフィット
次にその商品・サービスを手に入れることで得られるメリットを明確にします。
3.独自性
次にライバルとの違いを明確にします。
4.理由
最後にライバルと差別化できる理由を伝えます。理由は、具体的には、裏づけになる証拠や過去の実績です。
このステップを使って、試しにドミノピザに当て込んでみます。
「弊社ドミノピザは、お腹がすいている人、熱々のピザを食べたい人のために30分以内にピザを配達するというサービスです。
弊社のピザ配達サービスによって、あなたは30分以内に自宅でピザを食べることができます。もし30分以内にお届けできなかった場合には代金はいただきません。
この30分でお届けするというサービスは他のピザ屋ではやっていないことであり、弊社だけが行っているサービスです。」
⇓⇓⇓
この文章をよりシンプルしたのが有名なUSPです。
『熱々でおいしいピザをお宅まで30分以内にお届けします。間に合わなければ代金はいただきません。』
<USPを作る4ステップ>
1.対象者
2.ベネフィット
3.独自性
4.理由
USPになる9つの社会ニーズ
あなたのUSPを作る場合、「独自性+社会ニーズ」とはどんなものがあるのでしょうか。
ダイレクトレスポンスマーケティングの戦略開発で知られるジェイ・エイブラハムは、USPを作る際に明確となる9つのニーズを挙げています。
- 広い選択肢
- 大幅なディスカウント
- 的確なアドバイスや補助
- 利便性(たとえば、ロケーション、豊富な在庫、配達の早さ)
- 最高級の製品(サービス)
- 迅速なサービス
- 特別な各種サービス
- 長期的な保証、または広範囲にわたる保証
- その他、ライバルには提供できない特別な点、有形・無形の利益、価値のある特典など
消費者の不満や悩んでいる部分で、市場にその部分を満たす商品サービスが無い。あなたがそのすきまを埋められる場合、USPは出来上がります。
また「ニーズとニーズの掛け合わせ」で、USPを考え出してもいいです。
しかし注意点がひとつだけあります。
それは「USPは実行可能なもの」であることが大事です。
あなたの会社で実践するには、「規模が大きすぎる」もしくは「予算に対して費用が掛かり過ぎる」といった場合は、どんなに独自性のある良いUSPでも、実行するべきではないです。
あくまでも、ユニークで実行可能なものをUSPにしましょう。
まとめ
究極のマーケティング『USP』。
その凄さをご理解いただけましたでしょうか。
USPは弊社が展開する「サプライズマーケティング」でも。とても重要視している部分です。
成功している企業は、たいてい強力で明確なUSPを持っています。そして、マーケティング戦略を組み立てる中でUSPは不可欠なものです。
ビジネスを存続させるためには、自社のUSPをはっきりさせ、誰にでもわかりやすく認識させなくてはなりません。
USPを活用し、自社商品の素晴らしさを世の中に伝えていきましょう!
お読みいただきありがとうございました。
それではまた会いましょう!
<編集後記>
弊社いないいないばぁのUSPは、
「毎日にワクワクを、ビジネスにサプライズを」
セールスはしません(笑)。興味のある人はぜひ気軽にお問合せください!
お問い合わせはこちらまで。